VOICES
演奏家
ストラディヴァリウス 「パガニーニ・クァルテット」
1680年製ヴァイオリン「パガニーニ」
1727年製ヴァイオリン「パガニーニ」
1731年製ヴィオラ「パガニーニ」
1736年製チェロ「パガニーニ」
フロリアン・シェッツ(第1ヴァイオリン)
ピンカス・アット(第2ヴァイオリン)
クリストフ・ヴァンドーリ(ヴィオラ)
ラファエル・パラトーレ(チェロ)
Q. 日本音楽財団から、2019年から貸与されている「パガニーニ・クァルテット」についての印象、あるいは使い続けて発見したことなどをお聞かせください。
A.「パガニーニ・クァルテット」のことが本当に大好きです!東京で楽器を手にした日から今日まで毎日が新しい発見で、楽器に無限の可能性を感じます。当然、楽器を知るためにはある程度の時間を要するのが常ですが、我々の場合、とても早かったです。楽器があまりにも見事に互いに調和するので、演奏するのが純粋な喜びです。この楽器を所有していたニコロ・パガニーニは、楽器を理想的に組み合わせる上で各々の楽器が必要とする具体的な音質を明らかに理解していました。楽器は我々を真に形成し、クァルテットの音色の一部になっています。いつか返却しなければならないと考えるだけで恐ろしくなります。
Q. パガニーニ・クァルテット」の4本のアンサンブルが奏でるサウンドは、どのような特徴があるでしょうか。
A. 楽器4挺それぞれに独自の個性があります。第一ヴァイオリンの輝きと力強さ、第二ヴァイオリンの温かみと明瞭さ、美しく透明感のあるヴィオラの澄んだ音色、力強く地に足の着いたチェロが完璧に調和しています。これら4挺の楽器で、最善の方法で自己表現できることをとても嬉しく感じています」
(音楽の友 2022年9月号掲載)